ABOUT

-展覧会について-

 フランシスコ・ベーコン(1909-1992)の芸術は、今日においても、異彩な輝きを放っている。20世紀の暗澹とした時代に彼の作品が初めて発表されて以来、見る者の心に鮮烈なインパクトを与え、後世の作家にも多大な影響を与えた。なぜこれほど多くの人を惹きつけてやまないのか。彼独自の美的感覚は抽象よりむしろ具象的で、ダイレクトに視覚に訴えるかけてくるのであろう。極限まで歪められた顔や身体は、日常生活に潜む人間の暗部を想起させる。
 2022年でベーコンの没後30年が経つ。本展では現存の少ない初期作品から後期の作品が一同に集まった、またとない展示となった。いまだ混乱の続くこの時代。その中でも異彩であり続けるベーコンの作品をどうか見てほしい。

FOCUS

-みどころ-

本展ではベーコンの作品を年代別に、形成期・中期・後期に分け展示してあります。
それぞれの時代に手がけた作品をじっくり観賞したりテーマやモチーフの移り変わりを楽しむことができます。

chapter I-画家ベーコンの誕生-

形成期 1920-1954

20歳前のベーコンを知る文書や写真はほどんど残されていない。1930年代にインテリアデザイナーとして活躍する中、ピカソの作品に出会う。ピカソからインスピレーションを得て、磔刑や三幅対の構図に執心して制作する。その後、表現主義から自然主義へと変化していき、その中でも顕著なのが叫ぶ教皇である。この作品は教皇インノケンティウス10世の肖像画とエイゼンシュテイン『戦艦ポチョムキン』に登場する乳母の写真と叫ぶ口である。
  • 磔刑
    1933年
    カンヴァスに油彩
    60.5×47cm
    Murderme Collection、ロンドン
  • ベラスケスによる教皇インノケンティウス10世の肖像に基づく習作
    1953年
    カンヴァスに油彩
    153×118cm
    デモイン・アートセンター、デモイン
  • 絵画
    1946年
    亜麻布に油彩とパステル
    198×132cm
    ニューヨーク近代美術館、ニューヨーク
    • 磔刑
      1933年
      カンヴァスに油彩
      60.5×47cm
      Murderme Collection、ロンドン
    • ベラスケスによる教皇インノケンティウス10世の肖像に基づく習作
      1953年
      カンヴァスに油彩
      153×118cm
      デモイン・アートセンター、デモイン
    • 絵画
      1946年
      亜麻布に油彩とパステル
      198×132cm
      ニューヨーク近代美術館、ニューヨーク

chapter Ⅱ-危機そして変革-

中期 1955-1970

1950年代中頃から1960年代前半は不確かで危機と言える時期だった。この頃のベーコンの作品は明らかにその方向性を見失っていた。明るい色が徐々に戻ってきてはいたが、力強さや緊張感、自発性に欠けていた。1960年代以降の作品からは芸術的な自信が滲みに出ている。それまでの曖昧さに、明瞭さと大胆な単純さが加わった。そして1962年にベーコンのその後を特徴づける表現法が確立された。画家としての出発点だった三幅対の形式、磔刑のテーマ、オレンジの背景に立ち戻ることで画家としての独自性を打ち出している。
  • ファン・ゴッホの肖像のための習作Ⅴ
    1957年
    カンヴァスに油彩と砂
    198.7×137.5cm
    ハーシュホーン博物館と彫刻の庭、スミソニアン学術協会、ワシントン
  • ソーホーの通りに立つイザベル・ローソンの肖像
    1967年
    カンヴァスに油彩
    198×147cm

  • ルシアン・フロイドの三習作
    1969年
    カンヴァスに油彩
    三幅対 各198×147.5cm
    個人蔵
    • ファン・ゴッホの肖像のための習作Ⅴ
      1957年
      カンヴァスに油彩と砂
      198.7×137.5cm
      ハーシュホーン博物館と彫刻の庭、スミソニアン学術協会、ワシントン
    • ソーホーの通りに立つイザベル・ローソンの肖像
      1967年
      カンヴァスに油彩
      198×147cm

    • ルシアン・フロイドの三習作
      1969年
      カンヴァスに油彩
      三幅対 各198×147.5cm
      個人蔵

chapter Ⅲ-晩年のエレジー-

後期 1970-1992

1970年代になると、心をえぐるような肖像画と悲劇的な歴史画が一体化しているように見える。このような変化のきっかけとなったのが、最愛の恋人ジョージ・ダイアーがパリのホテルの一室で自殺するという出来事だった。 この悲劇を「黒いトリプティク」と呼ばれる一連の作品に、思い出と死を明確に表現した。 1970年代から1980年代にかけて、親友のジョン・エドワーズが肖像画のモデルとなっていて、この頃の作品は穏やかで自信に満ちている。しかし、その中でも結晶化したダイアーの面影が散見する。
  • 三幅対-1973年5-6月
    1973年
    カンヴァスに油彩
    三幅対、各198×147.5cm
    個人蔵
  • 絵画 1978年
    1978年
    カンヴァスに油彩
    198×147.5cm
    個人蔵
  • ジョン・エドワーズの肖像
    1988年
    カンヴァスに油彩
    198.1×147.3cm
    フランシスコ・ベーコン・エステート
    • 三幅対-1973年5-6月
      1973年
      カンヴァスに油彩
      三幅対、各198×147.5cm
      個人蔵
    • 絵画 1978年
      1978年
      カンヴァスに油彩
      198×147.5cm
      個人蔵
    • ジョン・エドワーズの肖像
      1988年
      カンヴァスに油彩
      198.1×147.3cm
      フランシスコ・ベーコン・エステート

Who is Bacon?

サムネ画像

フランシス•ベーコン
Francis Bacon (1909年 - 1992年)

20世紀最も重要な画家の一人とされ、現代美術に多大な影響を与えた。アイルランドのダブリン地方で生まれる。美術学校には通わず、ベルリンからパリに滞在しインテリデザイナーの仕事をする。そこでド・メストルなどの画家と交流し、作品を発表するようになる。写真や映画、宗教画など様々なモチーフを独自に咀嚼し、歪んだ身体や、大きな口を開けて叫ぶ奇怪な人間像が画面に表れる。それらは人間存在の根本にある不安を描き出したものだとされる。1992年に82歳で没する。

会期

2022年4月29日(金)〜7月3日(日)

会場

東京都美術館 企画展示室

開催時間

10:00~17:30(入場は閉館30分前まで)

主催

〇〇新聞・〇〇テレビ放送

お問合せ

東京都美術館 (000)-000-0000

アクセス

○JR「上野駅」公園口より徒歩7分

○東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」7番出口より 徒歩10分

○京成電鉄「京成上野駅」より徒歩10分

会場

東京都美術館
東京都台東区上野公園8-36

アクセス

○JR「上野駅」公園口より徒歩7分

○東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」7番出口より 徒歩10分

○京成電鉄「京成上野駅」より徒歩10分